三月による 感想、ネタバレ日記

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告白(映画) 簡単なネタバレ・感想

告白

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人間の怖さを、多彩な演出と映像で投影し、不思議な気持ちにさせてくれる作品。

けして、良い意味ではなく、悪い意味でもなく

この作品は人は恐ろしい生き物だ思わせてくれる・・・

【作者と監督】 

原作者は、湊かなえ先生原作小説「告白」映画化したもの。

他にも、
・少女-今年映画化
・Nのために-ドラマ化
夜行観覧車-ドラマ化
・白ゆき姫殺人事件-映画化

数多くのメディア化された作品を世に送り出している。

完全なBadEndではないが、HappyEndでもない、読み手の精神を抉ってくる作風。

監督は「下妻物語」、「嫌われ松子の一生」、「渇き。」などを手掛けた鬼才・中島哲也監督。

不思議と引き込まれる映像を作り、そこから見ているものを、沼に落とすような、静かな絶望を作る天才。上記3作品と「パコと魔法の絵本」しか見た事ありませんが、この監督作品にとても魅了されました。

 

【あらすじ兼ネタバレ】

 1.感情が見えない森口

とある中学校の森口悠子が担任している生徒達を前にして、自分が教師を辞めることを告げる。

原因は数カ月前、学校のプールで彼女の一人娘が死んだことだ。

当初、娘の死は事故死とされていたが、

担任している生徒の中に犯人がいると・・・

 

 2.主犯渡辺君

彼は自宅が電気店を営む父、離婚し、出て行った理系の母の血を継ぐ。彼は頭は良いが、母親に愛された事が無かった。大学教授の母親は自分と父親を捨ててしまった。だが、自分注目されれば、母親と再び会えるかもしれないと思うようになっていた、発明コンテストに応募し賞を受賞するも、その話題は小さい。新聞に記載された13歳が犯した一家殺害事件が目に付いた・・・

彼は同じクラスで同じくはぐれ者だった下村君を誘い、森口の娘にを自らの発明の実験台に選んだ。

 

 3.渡辺君の発明

発明は「びっくり財布」開くと電流が流れ、泥棒が容易に財布を盗まないようにするという仕掛けが施されていた。

ターゲットとなった森口の娘は、「ひっくり財布」と同じ構造の、かわいらしいポーチを渡され、電流の餌食となる。森口の娘は、起きなくなった。

 

 4.渡辺君と下村君

 下村君は渡辺君の事を友達だと思っていた。

だが、森口の娘へのいたずらは、自分が有名になるための行動だった。

渡辺君は下村君に「お前はでき損ないだ」「今回の事件は俺がやった事だからみんなに俺がやったって言いふらして良いよ」と、ただ利用されただけだった。

 

 5.森口の娘死の真相

森口の娘は気絶しただけでいきていた、だが、渡辺君に良いように使われ、感情が高ぶっていた下村君は、生きている森口の娘を水が張ってあるプールに投げ込んだのだ。

渡辺君ではなく、俺下村がやったんだ!!っと・・・

そして、森口の娘は下村君により溺死させられたのである。

 

 6.森口娘の父

森口は未婚のははだった、相手の男性は共に過ごしていたが、HIVを煩っており、二人は結婚せずに娘を育て愛をはぐくんでいた。

だが、娘は殺され、愛する男性もHIVにより無くなった。

 

 7.森口の告白

娘を殺した犯人の牛乳に、娘の父親HIVの血液を混ぜたと告白する。

そして、森口は学校を去ったのだ。

 

 8.森口の後任ウェルテル

森口の後任は若くて元気のある熱血漢、ウェルテルとみんなに呼ばれていた。

彼は不登校となった、下村君の家を何度も尋ねていた。生徒思いの先生・・・

いえ彼は、ただ憧れの先生になるべく自らが思う行動を自分勝手に行動していただけだった。ウェルテルの憧れの先生は、森口の亡き愛する男性。森口はウェルテルに言う、私の愛した人なら不登校の子も諦めず何度も尋ねて説得するだろうと。

森口に促されるまま、なんの考えも無く、ただ大声を上げ下村君の家を毎日尋ねるのであった。

 

 9.下村家の崩壊

下村君の母は限界だった、息子は引きこもり。お風呂にも入らず、おかしな行動ばかりするようになり。また、新しい担任ウェルテルは毎日のように現れ、大声を張り上げて・・・

うるさい。近所にばれる。子供が更に発狂する。

下村君はウェルテルの行動により追い詰められ、自分が森口の娘を殺害した事を母親に告白する。

下村君の母は気がおかしくなったのだろうか、着飾り、家を綺麗に掃除をして鼻歌を歌いながら、

包丁を握り息子の下へ向かった・・・下村君と一緒に心中しようとしているのだ。

 

 10.下村君の最後

だが、揉みあった末、下村君は母も刺し殺してしまった。

 

 11.渡辺君へのいじめ

渡辺君は森口の娘の事で、クラスのいじめの対象とされていた。

渡辺君へのいじめとして、クラスの目立たない女子:美月も対象になった。

いじめで、渡辺君と美月はキスを無理やりさせられる。

 

 12.美月と渡辺君

二人とも心に闇をかかえていた、いじめにより生まれた絆だが、どこか互いに惹かれるものがあったのかもしれない。

 

 13.マザコン

美月は煮え切らない行動をする渡辺君に「マザコン」と言葉を浴びせる。

渡辺君は美月を撲殺する。怒りのようだ。だが・・・

美月の死体をバラバラにし冷蔵庫に保管した。

 

  14.渡辺君と母親

渡辺君はネットに自分の発明を紹介していた、コメントの中に母の名前を発見する。

渡辺君はうれしくなり、母が勤める大学に行くも、母は再婚した男性と旅行にでかけていた。

 

  15.渡辺君

渡辺君は失望し、学校の体育館に爆弾を仕掛けた。入賞した発表で台にあがったら、他の生徒も巻き込み、爆弾を爆発させて、全て吹き飛ばしてやろうと計画していた。

渡辺君が台に上がり発表する。そして発表が終わった瞬間渡辺君は爆弾のスイッチを押すのだが、

何も起こらない、何回押しても何も起こらない。

 

 16.森口

渡辺君の携帯に森口からの着信が入る、全ての行動はお見通しだと。

そしてその発明(爆弾)は母親に見てもらうべきと、森口は体育館に仕掛けられた爆弾を、渡辺君の母親のいる大学の部屋へ持って行ったのだと。

 

 17.狂乱する渡辺君

渡辺君は体育館で狂乱する。

それは幻だが・・・渡辺君が急ぎ母親の大学へ向かうと。

母親がいたと思われる部屋は、ぽっかりと穴が開きグレーの空が覗き見えていた。

 渡辺君は自らの手で、会いたくてたまらなかった母親を殺害してしまったのだ・・・

 

 18.森口と渡辺君

森口は倒れている渡辺君を掴み上げ言います。

「これからあなたの更正が始まるのです」・・・

「なんてね!」

END

 

誰が怖い、皆が怖い。

でも、とても考えさせられる作品だと思います。

元気にもなれないし、楽しい作品でもありませんが、

もし感傷に浸りたくなったら、

ぜひ、この作品を見て見てください。

 

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

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小説も発売されていますが、重い内容だけに、映像の方が見易いと思います。

 

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本日は短いですが、この編で。

では、また。